ことばの喉ごしと舌触り

ことばの喉ごしと舌触り

ことばの「味」

12/14、午前中はコーラスレッスン、夜は赤坂に移動してクローズドライブでした。
世間はクリスマスなんだなあーと、移動中に見るツリーやイルミネーションをみてしみじみ。
この時期はほんと、あっという間ですね。

今日のコーラスでは、このところ推奨中の、ことばの「味」についてお伝えしてきました。

「のどごし」「舌触り」「口当たり」

ことばには「のどごし」「舌触り」「口当たり」がありまして、それを全部含めて私は「味」と言っています。
「のどごし」ビールをゴクッという感じのアレなのでその場合は上から下ですけれど、発声の場合は体の奥から息が出て声になるので、下から上、「(逆)のどごし」ですが。

たとえば「こころ」の「こ」と「こどく」の「こ」はのどや舌の感じが微妙に違って味が違う、と思います。
(敢えてここでは母音の無声化の話はおいておきますね)

歌詞を言う時に、その言葉の情景や、気持ちを想像して、というのはよく言われると思いますしもちろん大事なことです。なので、それと同時に、「味」をぜひ大事にしてほしいと思うのです。実際の「味」も、たとえばお料理をするとき、だんだん舌の感触で「塩味が足りないかな?」とか、わかってきますよね。

同じように、ことばの「味」もだんだんわかってくると思うのです。

「山」「こころ」「空」、、、

それを言う時の口の中の「味」がなんとなくわかってきたら、たとえば緊張して、情景を想像する余裕なんてないー、という時も、口と喉で味を再現することに集中すると、気持ちが入ったりリラックスしている時と同じように発音できると思うのです。不思議なことにそこから行くことで、発声も自然と安定します。

もう一つ覚えておいていただきたいことが、「ことばは飲み込んでから」ということです。

飲み込んだことばしか、出せないわけです。美味しいことばもマズイことばも、まずは飲み込んでからでないと伝わらないと思うのです。
緊張する時ほど、ぜひことばの「味」「のどごし」「舌触り」に集中してみてください。

※そして私は赤坂でのクローズドライブにて、美味しいお酒の喉ごしも楽しませていただきました^^
ソプラノ渡辺麻衣クローズドライブ

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